【バラナシ】聖なるガンガのほとりで育った不良の日常 パート2

バラナシにきて、典型的な早朝のボートツアーに参加したり、街をダラダラ歩いたり、牛の💩スリップをしたり、また火葬を見に行ったりと、のんびりと何をするでもなく過ごしていた。

※アジェ 上にぶら下がってるのはシャツ

雨季なので蒸し暑いインド。

滞在3日目あたりの8月上旬、バラナシでは「兄弟姉妹祭り」みたいなお祭りをやっていた(正式な名前忘却)。それぞれ皆、自分の兄弟にブレスレットを送る習慣があるらしい。

地元の不良たちは案の定、夜はお祭りの宴会を空き地で繰り広げており、私を仲間に入れてくれた。彼らは夕方4時から飲んでいるらしく、ウイスキーのボトルを数本空け、マリファナを吸い、ヘラヘラのベロベロになっていた。ラッキーは昨日私と話したことを5回くらい繰り返し喋り、別の男の子は飲み過ぎてその辺に嘔吐し、また別の子は、大声でガンガに向かって歌っている。

イベント毎で、若者が夜遅くまで野外で騒ぐというのは、どこの国も本当に一緒である。いくら酔っ払ってても危険な感じは全くなく、彼らは楽しいお祭りを満喫しているだけであった。

途中アジェは、布を2枚くらい纏っただけのフラフラ歩いている爺さんに、「おーーー友達!!」と肩を組んで話しかけ、空いているペプシのボトルにウイスキーをドッボドボ入れて分けてあげていた。

私は水とポテトチップスで1時間だけ参加して帰った。危ないから送る!とアジェに送ってもらったが、考えたらこの空き地、君の酔っ払った友達しかいないやんけ。道中、さっきの爺さんがペプシのボトル片手に更にベロンベロンになって、暗闇の中をフラフラ彷徨っていた。背景を知らなければ戦慄する光景である。

※教えてもらった超穴場スポット。バラナシのガンガが一望できる。

別の日、これまた宿の近くに住んでいる、ムスリムの若い男の子2人、アミ&アデルと話した。私がちょくちょく絡んでいるバラナシの不良達と知り合いのようである。土間でチャイをご馳走になった。あまり…アジェやラッキーのことをよく思っていないらしく、

「あいつら、マリファナばっかりやっていて、どうしようもない。俺たちはムスリムだし、健康に良くないからお酒もマリファナもやらない。煙草だけ。(煙草は吸うんかい。)あんまり彼奴らとは付き合わない方がいいよ。それより、また家に来てね。」

これはアレだな、お向かいの家に住んでいる幼馴染みの腐れ縁で、アジェは不良のジャイアン系で、アミ達はそれを見て嫌だなと思ってる優等生系の子達だな!脇役感がすごいな!漫画のキャラみたいだよ!

まあ…擁護するつもりや肯定するするつもりはないけども…アジェは特にお父さんがいなくなってから、家族のこととかいろいろ苦労があるんだと思う。マリファナやり始めたのも、お父さんが亡くなった時かららしいし。煙草はもっと前らしいけどな。数日一緒にいただけだけど、明るく元気にやっててそれを見せないから凄いと思うよ。

 

私はこの後コルカタに一度行くも、バラナシが楽しすぎた&コルカタで知り合った日本人の男の子3人がこれからバラナシ入りするってんで、2日後再びバラナシに戻ってきた。お金どうこう言ってるくせに超バカである。

3人と合流して日本人だけでバラナシを歩くと、マリファナの勧誘、強制マッサージ師、様々な輩から格好のターゲットにされる。火葬場では「ここは入っちゃダメだ」「入るなら薪代払え」が早速飛んでくる。赤い布を頭に巻いた人で、火葬場の人ではなさそうな…

私「3日前ここから見ても大丈夫だった。」

レッドマン「ダメだ。家族以外ここは入れない。払え。」

私「やだ。」

みたいな押し問答が面倒くさい。

何で親族以外入れない場所に、金払えば入れるんだよ…

※大人数に囲まれると危ないことがあるので適当にすぐ逃げてください

3人は、数日前の私と同様、ずーっっと黙って暫く火葬を見ていた。

バラナシ最後の夜、アジェとラッキーが、友達の持ってるボートでパーティをするというので、お呼ばれして行ってみた。アジェのお母さんが作ったチキンカレーやら、ビール、ウイスキー等々を用意し、久しぶりに会う地元の友達10人くらいが集まってボートの上でワイワイやっている。こんな中に日本人の三十路女1人が混じっていいのだろうか…。何で私を呼んだのだろうか…。数人と英語でたまに会話しながら、ぼんやりと周りを眺める。

夜のガンガは遠くの明かりが綺麗である。雨季でかなり増水しているのに、クロールで泳いでる人がいてギョッとする。大丈夫なんかあの人?すんごい勢いで川を裸で下ってるけど?!

と、気が付けば、ボートの上の会話が謎にヒートアップしている。最初、アジェは「大丈夫、皆友達でふざけあってるだけだから」と言っていたが、とうとう手を出さずとも本気の喧嘩がおっぱじまった。私はヒンドゥー語が全然わからないのでポカンと眺めているだけであったが、周りが時々「ストップ!」と止めようとしているのがわかった。ラッキーは夜行の10時半の電車でデリーに行く予定があったのだが、雰囲気的に駅に行けずにじっとしている。「んふふふ、どうしよ〜笑」とややラリった目でニコニコしている。

ずっと見てても何で喧嘩してるかわからないので、申し訳ないけど途中から勝手にアフレコして1人で黙って脳内で遊んでいた。

「お前、いい加減にしろよ!俺の奥さんがお前の元カノだからって、もう昔の話だろ、蒸し返すなよ!」

「ちげえよ、お前、あいつを幸せにしてないだろ?!こないだ電話かかってきたぞ、お前がギャンブルばっかりやってて仕事行かないし、全然帰って来ないって!」

「ってかお前小学生の時、こっそり俺のカレーに💩入れただろ!俺知ってんだかんな!」

自分の想像力のなさと下らなさにアホかと思い始めた頃、ラッキーはどうにか抜け出して駅に向かい、喧嘩してた1人は帰ってしまい、その後次第に場は落ち着いて人数は減り、会はお開きとなった。結局何で揉めてたのかは私はわからなかった。

そしてやはりというか、カレーの鍋は、ガンジス川で洗われて後片付けされていた。便利ですね。

ア「久しぶりに会ってお酒飲んで、意見の食い違いで皆いろいろあって喧嘩しちゃった。ごめん」

…私は個人的に、インド人だけのガンジス川のボートでの飲み会に呼ばれ、そこで喧嘩が始まって、カレー食べながらそれを見るという、正直意味のわからん展開をそれなりに楽しめたので別にいいんだけどね…仲直りできるといいね…

この日も夜遅くなったのでアジェに宿まで送ってもらう。バラナシ最後の夜、なかなか面白かったなあ〜と思っていたのだが。

この後、まだ事件は起こるのであった。

まさかの番外編へ。

ご興味のある方は次もどうぞよろしくお願いします。

バラナシはB級スポットがどうとかいう感じの街ではない&インド人達と沢山絡んで楽しかったので、ちょっといつもと違う感じですがご容赦ください。

 

<おまけ>

バラナシの小学校(?)。

…大丈夫かコレ。のび太くんがムチムチしとる。

まだまだインドには学校に行けない子が多い。

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