高知県珍スポット巡り、本日はB級スポット界では有名な、沢田マンション。
素人が気合で作った違法建築でありながら、ロマン・夢満載の巨大なマンションであります。
【沢田マンションとは】
建築物・集合住宅。1971年に着手。敷地は約550坪、通称「沢マン」。
増築に増築を繰り返し、軍艦島と並ぶ「日本の九龍城」とも呼ばれている。
鉄筋コンクリートを専門で手掛けたことのない沢田嘉農氏が、奥様(裕江さん)と2人で、そして後に娘さんも加わって家族で造った。
※こういうのを、欧米では「セルフビルド」というらしい。そのまんまだな。
嘉農氏32歳、奥様13歳で親といろいろあって、親元に帰りたくないという理由で結婚とか、小学生の娘さんが、足が届かないのにレッカー車を操り生コンを運んだとか、結構ぶっ飛んだエピソードも満載。
どうやるんだ。
詳細は、「沢田マンション物語」という本も出版されているのでそちらをご一読ください。
場所は高知駅の隣、薊野駅で、駅から徒歩約12分。近くて素晴らしい。高知では大変貴重。
薊野駅、無人。
目の前にヤマダ電機とTSUTAYA、ローソン、スターバックスもあり、大変良い立地条件。便利。
外観は大きく白く、パイプが縦横無尽に伸びていて、かつデザイン性が高く、大変クール。
見た瞬間、「おおおおオオゥ…!」と小声で呟いた。
当然であるが、実際に人が住んでいるので、まず入口に受付?ショップ?のような場所があるので、そこの方に、写真を撮っていいのか、見ていいのかを確認しましょう。
お昼時は休憩時間らしく、鍵が閉まっていて誰もいねえ…
見学に来る人が多いらしく、事前に申し込めば、ボランティアで住人の方がツアーをしてくださるらしい。私は突撃したので、ツアーには参加できず。
でも見学モデルコースの紙があるので、それに従って見学できる。
たまに住人のおばさん等とすれ違う。
「洗濯物とか、プライバシーに関わるものは撮らないでね」と言われる。
そりゃそうですな。
見学している最中も、買い物から帰ってきた人と挨拶したり、「そこは入っちゃダメだよ」と教えて頂いたりした。
布団干してる人もいた。
なんとこの建物、スロープがあり、5階まで駐車ができる。かっこいいし美しいし、機能的。デパートみたいだよ!!
そして屋上まで運んでくれるリフトもある!!
人が乗れる様にベンチも付いている!!乗りたい!運んでおくれ!
場所によっては下が見える。乗ると不安に。
大家さんの住居・工作室が最上階にある。
「ガッガッ」という音が聞こえてきたのでびっくりしたら、ミニ豚がいた。
ペットの様である。
沢田家のお嬢様のご希望で、池をこしらえている。
鯉が住んでいる。
水は…
マンション周辺は緑や花が沢山。
リフトの終着地点。
マンションの屋上にも上がれる。
沢マンのシンボル、真っ赤なクレーン。
イカス。
家庭菜園もやっている。
そして合気道教室もあるらしい。
入居者も募集中!
東京に比べると格安すぎるので、住んでみたい…
ヤマダ電機の駐車場からの光景。これでも入りきらない程大きい。
独断で造り始めたこのマンション、現在でも「違法建築」と呼ばれ、行政や周辺住民といろいろあるようだが、年に一回避難訓練を実施したり、様々なイベントを行っている様子。住民同士の絆も深く、ご年配の方と若者が助け合って暮らしているらしい。
すごいのが、基礎工事がとてもしっかりしているという点である。地震の時など、周辺の人々は気付くのに、沢マン住民は揺れているのに気付きにくいらしい。
この奇妙な独特の建築は、海外から有名な建築家、アーティストが見にくる程の知名度を獲得し、1階のギャラリーでは写真展が行われていた。あの奈良美智氏の展覧会をやったこともあるらしい。すげえ。
私は勝手に、もっと泥臭いB級感を期待して行ったため、意外にオシャレ感があって、妙なモヤモヤも正直残ったのであった。
沢マンを今後も保存してゆくという点に関しては、もちろんその方が良いと思うし、時と共に次第に変化して洗練されていくのは当然のことなのだろうと。
しかし、やはり「日本の九龍城」は、そのカオス、雰囲気をそのまま残して欲しいという、外部の人間の勝手なワガママ、ロマンもあるのであります。
欲しかった沢マントート(1000円、税は謎)が買えた。
実は最初に訪れた日は、帰るカフェが定休日で、翌日トートバッグを買うために、わざわざ土砂降りの中再訪問した。
カフェの中も下北系でオシャレで、ヒゲのイケメンの店員さんが手渡ししてくれた。行ってよかったよ。
詳細は不明だが、限定品なのでたまに入荷するものらしく、常に置いてある訳ではなさそう。ご注意を。
外には、みかんや柿、住民お手製の無添加梅干しが袋に入って、1個100円で売られていた。(木箱に自分で100円入れるやつ。)
梅干しを記念に買ってきた。
美味しいがかなりしょっぱいので、少しずつ食べてもしばらくもった。
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