【イポー】テンプルン洞窟のツアーはどうかしている

イポー近郊にテンプルン(Gua Tempurung)というマレー半島最大の洞窟があってとても良い、と、宿のウェイが言って彼女とのデートの写真を見せてくれたので、ウェイがそう言うならば、と行ってみた。

この洞窟、中を見るツアーが、DRYが2つ、WETが2つと4種類ある。ウェイは1番短いDRYだけ見てきたと言っていたが、面白そうだし、別に濡れてもいいのでWETの一番長いヤツ(所要3時間半と記載)に参加することに。

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ネットで調べたら殆どの人がDRYに参加してるので不安になりつつ、まあいいわなと。

朝9時からの回で1日1回しか開催されてない。

9時半に到着(超遅刻)。運良く、まだこれからだから参加していいよ!と言われたので、急遽ヘルメット借りて参加。しかし、ネットで40RMと見ていたのに、現時点では50RM(2000円弱)になっていた。高いな…どんどん値上がりしとる。

「ヘッドライト持ってる?」

「はい!!!!!」

前の職場の皆様へ、とうとう貰った超高性能ヘッドライトが役に立つ時が来ましたよ!!!

と、大量の子供たちがそこに。

どうやら学校の校外学習と被っている…小学生くらい?

いいよ…いいけど…この子供たちと私だけって…と思っていたら、マレー人のMIYAとその夫のBrian(アメリカ人)も追加参加してきて、最終的にスイス人やフランス人等々、計7人の大人が参加した。皆時間適当だなあもう(人のこと言えませんけども)。

MIYAが解説を英語に翻訳してくれるので助かります。

最初はDRYコースと同じ所を行く。

あれが女の人、猫、ミニクーパーを運転してるサルなど妙に細かい説明が入る。

ところで最初気になったのが、子供たちはヘルメット&ヘッドライト以外はTシャツや半ズボン、ジーパンにスニーカーで、インストラクターの2人がとてもガチな装備をしている点であった。

※下手くそなんですが、ちゃんとした写真がないので似顔絵を描いてみた

インストラクターの1人(名前忘却、通称ロン毛)は、気を使って大人の我々には英語でちょこちょこ解説してくれるのだが、私が日本人だとわかると、

ロ「ぼ、僕ね…日本にいつか…行きたいんだ。サ、サムライとか…ニンジャに凄く憧れてる。まだす、少しはいるんでしょ…?」(どもってる)

超真顔で真剣にボソボソと呟いてくる。

本気だ。

気を使っているとか、冗談で笑わせようとしているのではなく、本気だこの人。そしてだからロン毛なのか。鍛え上げられた体はニンジャに憧れているのか。

私「…いないよ…昔だよ…誰もいない…最早レジェンドだよ」

ロ「そ、そうか…」

もの凄くショーンとしている。

私「でもいつか来てね」

ロ「…うん…」

…言わない方が良かったのだろうか。

子供達を煽るロン毛。

ロ「いいかーーー!今までのはトレーニングだーーー!今から大変なコースに行くから!頑張るぞーーーー!!!」

子供たち「イエアアァァァァァ!!!」

超興奮している。(マレー語だからわからんけどこんな感じ)

もう一人のイジョイとはあまり話さなかったが、いよいよ格好が本気でちょっと怖い。

…そしてここから大変なことになる。

気がつけば、今まで通路にあったライトはなくなり、我々のヘッドライトの明かりのみ。消すとそこは暗闇が支配する地の底である。耳を澄ますと、コウモリの鳴き声と羽音がする。

子供達の光の道がきれい

もの凄い傾斜を尻を付いて手を伸ばして滑り降りる。

変な落ち方すると怪我する。

ヌルヌル滑る岩に足をかけて、結構高い所へクライミングする。

靴の中は川で洗っても洗っても砂利が侵入し、腕も足も泥まみれ。

手と手を取り合い、一生懸命子供達を支えて上へ上らせたり、降りてくる子を抱きとめる男達、子供達が進む足元を先周りしてライトで照らす女達。

チャクラが開眼したかのような光を放つ私のヘッドライトの威力は、集団の中でダントツで、子供達の安全を守っておりました。スイッチ入れると毎回子供が数人チラッと興味津々でこっちを見る。どうもありがとうございます。

様々な障害を乗り越え、そして、明かりが……!!

子供達が絶叫し、外の世界へ到達。

興奮して動いている私と疲れて手が震えているMIYAとでブレッブレ。

太陽って素晴らしい…

正にジャングルの真ん中にある洞窟。

水も綺麗だよ…

きのこも生えてるよ

安心して靴を洗い、水と戯れる子供達。

さりげなく上の岩がすごい

子供達の王のようなアジテーターと化しているロン毛(逆光)

そして…

「本当は大人だけだったらこれからもっとハードな道を行くんだけど、今日は子供達がいるから、そこまでではない道を戻るよ。どうか引き続き子供達を大人皆さんでフォローしていただきたい。」

…はい…やはりこれで半分なんですね…

後半のことは正直もうあまり覚えていません。

子供たちのペースに合わせつつ、誰も怪我したり脱落しないように必死にフォローする参加者の大人たち。

楽しいけども、部活みたいだけども…お金払ってるのに、一体何をやっているのだろう…と大人たちは疲労困憊でした。

四つん這いになって、またもやジャブジャブ水が流れる狭い通路を、今度は必死で匍匐前進。

財布が濡れるぅぅぅと口に咥えて必死に進む。そして、前を進むMIYAのスパッツが擦り切れて、お尻とパンツが見えている。…どうかこれに気づくのが私とBrianだけでありますよう。

見ていて面白いのが、マレーシアの子供も日本とそう大差ないという所。

小学校のクラスってこんなだったよなァと思う。

大声で何か言って皆を笑わせるお調子者、長身で可愛くて足も長いマドンナ、怖くて友達の手を話さない子、太めの気が強い女の子、チビだけど皆を助けたくて傾斜で手を差し出し、女子にそっけなく振り払われる男の子。頑張れ。私は君みたいな子が好きだよ。

ただ一つ違うのが、皆マレー語と中国語を操り、私たちには英語で話しかけてくるという所である。恐ろしい子たち。

イジョイが立ち止まって岩を調べているので「どうしたの?」と聞いたら、「小さいサソリがいてね」と。…おおおおおおう

変な虫も見つけた。足が長くてキモい。真っ暗闇の中でこういうのが生きているんだなあと思うと、キモいやら生き物って凄いと思うやら。

そして今度こそ出口!!!

何か下水道使って脱獄するみたいな所から出てきた。

終わった時に時間を見たら、午後3時で5時間半も経過していた。

その間、子供たちは飲まず食わずでトイレもない。

そして、恐らくは「動きやすい格好で参加」としか言われていない程度の服装。

過酷すぎるだろコレ。最年少の子は6歳である。6歳にこんなことさせるなよ…でも泣かずにグズらずに偉い子だったよ…逞しいよマレーシア。

私は長袖長ズボンにスリッポンで参加したけど、それでも左腕と肘を少し擦りむいた。

…最後に服ごとシャワー浴びると茶色い水が大量に出てきた。

ロン毛とイジョイ

<アクセス>

イポーバスターミナルからゴペンバスターミナルへ行き、そこからタクシー。20分くらいだったか。車ある人は車が便利。

<おまけ>

帰りのバスが雨漏り。座ってる所にいきなり水がぼたぼた滴ってきた。

すごいな、車って雨漏りするんだ。

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