今回で、5回も続けてしまった、日本の高知県の記事も最後。
「絵金蔵」と、今までちょこちょこ伏線を張ってきた地名、「ごめん」(後免)駅について。
<絵金蔵とは>
江戸末期から明治初期に活躍した、「弘瀬金蔵」という絵師の屏風絵を収蔵した美術館。贋作事件に巻き込まれ、高知城下から、叔母を頼ってひっそりと赤岡へ移り住み、「絵師・金蔵」と名乗り、蔵の中で屏風絵や台提灯絵、凧絵などの作品を描いていた。
特に、血みどろの芝居絵が大人気で、今でも夏には「土佐赤岡絵金祭り」が行なわれている。
コンセプトは、「恐ろしくて美しい」
なんて甘美な響きなのでしょうか。
これは行くしかありません。
雨だったのもあるが、駅に本当に人がいない…
目の前には弁天座がある!
入場料は500円。
うら若きメガネをかけた綺麗な女性2人が、スタッフさんとして受付に。
因みに、基本展示されているのはレプリカである。
実物は、やはりライトや保存環境が劣化の関係で大変らしく、月に2枚ずつ、覗き穴から覗いて見る、という展示だった。
毎年行われる絵金祭りをイメージした、一風変わった展示が特徴的。
真っ暗闇の中に、ロウソク(電気のやつ)の明かりがユラユラ揺れ、波の音がザザアァアーと響く中、渡された提灯を持って、自分で歩いて鑑賞する。
ちょっとお化け屋敷のアトラクション感覚。
色白の若い男が、金欲しさに強盗を働き、そこへ男色家の侍(名前忘却)が通りかかり、声をかけるシーンの絵。
江戸時代版腐女子向け屏風である。
下に描かれた生首がエグいが、最早それ所ではない程の謎の色っぽい緊迫感。
生首オマケ。
注目すべきは血の色の赤。
「水銀朱」という材料を使っているらしく、独特の赤の発色、表現が美しい。
そしてリアル。ビシャアアァッという感じが伝わる。
嫉妬に狂った醜女の絵も迫力あった。
他には、あの有名な「番長皿屋敷」や「くずのは姫」のシーンもあった。
物語の様々なシーンを、一枚の絵の中に複数配置させるのも絵金の特徴らしい。
また、大衆に人気の絵師だったらしく、ここではとても言えないような、でもユーモアもあるひどい下ネタの絵もいくつかあった。
オナラぶっとばし大会みたいなんの絵とか。
何やってんだ江戸時代の日本人。
面白いのでぜひ!
海の近くなので、港も少し覗いた。
寒い…
観光客など誰も歩いていない。
駅のキャラクター、「あかおか えきんさん」
やなせたかし氏の出身地なので、高知県の各駅には氏デザインのキャラクターがいる。
そこで高知を歩くと、特にやたら目に入るのが「ごめん」。
ごめん駅には何かあるのか…?!
乗る。
車内の天井がかわいいよ
「次はごめん〜ごめんです」と車内アナウンス。
何も考えずに降りてみる。
「ごめん駅」のキャラクター。
歌もある。
「ごめん」という字が多すぎて、ゲシュタルト崩壊を起こします。
そして、駅周辺は何もない。
反対側の出口もいよいよ何もない。民家のみ。
少し歩くと、地元の方御用達の大きめスーパーがある程度。
どうやら、ちゃんと街中まで行けば、いろいろ「ごめん」を堪能できるようだが、駅周辺しか行く時間がなかったので。
印刷屋さん。
高知県は、広い上に面白いスポット満載。また来たい。車で。
<後免駅>
[map addr=”高知県南国市駅前町2丁目4” width=”600px” height=”450px”]
<絵金蔵アクセス>
最寄駅は「赤岡駅」。ここから歩いて10分位。
駅から大変近いのは、高知県の中で大変貴重である。
看板も親切に沢山出ているので迷わないよ。
[map addr=”高知県香南市赤岡町538” width=”600px” height=”450px”]
<おまけ>
せっかくなので、桂浜にも行った。
天気悪い。
でも、博物館には、龍馬の暗殺された部屋のセットとかもあってとても面白い。
龍馬ファンは行くとヨダレものかと。