皆様、トルコのフェティエという街はご存知でしょうか。
日本人に人気なトルコですが、意外と知られていないらしい、自然のアクティビティが充実した南部のリゾート地であります。
まあ私がリゾートなんぞに1人で何しに来たのかといえば、憧れの廃墟、カヤキョイ(Kayakoy)へ行く為の玄関口だからであった。
<カヤキョイ(Kayakoy)とは>
トルコのムーラ県にあり、かつてトルコの一部がリュキアと呼ばれていた時代の古代都市の跡地にギリシャ人が移住した村の廃虚。この村が築かれたのは 1700 年代で、住民の大部分はギリシャ人正教徒だった。1923 年にトルコとギリシャの政府間で強制的な住民交換協定が結ばれる。(参考:Expedia)
わずか100年程前なのだが、国同士の住民交換により、このカヤという街に住んでいたギリシャ正教の住民達はギリシャへ、ギリシャにいたイスラム教のトルコ人達はここへ移住させられた。しかしながらやはり馴染めず住民は出てゆき、この街は廃墟になってしまったとのこと。
戦争に巻き込まれ、無理矢理引越しをさせられた人々の思い出の街なのである。
流石に100年経ってたら、もう「ここが故郷」っていう人は亡くなっているよな〜
日本のガイドブックには多分載っていないのではないかな。
トルコ好きな人のサイトとかには載ってるが、あまり情報がなかったのでちょっと不安であったが、現地に行けば割と有名な場所であった。
石や煉瓦で作られた欧州式の家って凄くしっかりしてるらしいですよね、火事にも強いし壊れにくいし、普通に100年以上もったりする。(日本の木造建築やコンクリートに比べて)
しかしながら、やはり人が住んでいないしメンテも入っていないので、風雨などで磨耗して風化しており、重たい天井部分が抜けていて廃墟感満載。
プククク観光地化しとるよ(=´∀`)
チケット代 10TLだったかな。
まずは教会を目指しますよ。
ドキドキしながら入り口の石畳の階段を上がってゆくと、かつての街の教会(アッパーチャーチ)の入り口に辿り着いた。
おおおおおおお・:*+.\(( °ω° ))/.:+
わあああああ。゚(゚´ω`゚)゚。
素敵!!素晴らしい!!とても晴れた日の廃墟は美しい!!!
嬉しさのあまり変な自撮りとかしまくり、1時間位教会にいた。キモい。
男の子の若者2人が一時いたが、それ以外の人には全体を通して殆ど会わなかった。
混んでないのもいいよぉ(=´∀`)人(´∀`=)
驚きなのだが、たまに動物のう◯こ💩を見かける。羊っぽいのとか犬っぽいのとか。全然動物本体は見かけなかったんだけど。
教会の傍の展望台?城?みたいな所は屋上に上がれる。
ほぉう〜いい景色だわよ(=´∀`)
さて、街の中を通り抜けて、丘の頂上にあるリトルチャペルへ行ってみましょう。
結構キツイ角度の道を登って行くので、寒い時期なのに汗だくになる。
こちらがカヤキョイの街で一番高い所にあるチャペル。中は荒廃して何にもないが、ここからの眺めはすごい。
カヤキョイの廃墟と、現在人が普通に住んでいる街が真っ二つに分かれていて、それが一目瞭然。左側の赤い屋根のゾーンは生気があり、人々の営みを感じる。一方右側の天井が抜け落ちているカヤキョイは緑も多いけどグレー。
陰と陽、対照的な光景。
人がいないだけで、こんなにも景色は変わるのか。
街を端から端まで歩いてみましょう。
遠目では結構しっかり残ってる印象でも、近くに寄ると結構荒廃している。
綺麗なお花達、鳥の声、虫の羽音、風で草花が揺れるサラサラという音だけ。
晴れた日の廃墟は趣深い。
たった100年なのに、ローマの遺跡に近付きつつある気がする。
ここは確か学校だったかな?なんか上手く辿り着けなかった。
オルデニズビーチやフェティエからのハイキング コースの一角に入ってるらしいんだが、本当にこんな所ハイキングできるの?!欧米人の体力すごいわ。また、ここまでバイクでツーリングするというウェイな楽しみ方もできるらしい。そんなことしてる短期の日本人観光客いないと思う。
終始「いいわ、いいわァ」と呟きながら歩き、とても楽しかった。
観光地ーーーーー!!っていう感じはなく、でもチケットは売って管理はされているから、浮浪者などはいないので危ない感じもない、女性に優しい絶妙な廃墟・:*+.\(( °ω° ))/.:+
行けてよかった。しみじみして感動してウルウルしちゃった。
オススメ廃墟です!!!!!
<行き方>
フェティエの街中にあるバスターミナルから、ドルムシュと呼ばれるミニバスでカヤキョイ行きに乗る。特に時刻表とかなく1時間に1本らしいので、ただひたすら「Kaya」と書いてあるバスを待ち続ける。私30分以上待ったよ・・・
暖かい時期には有名なビーチ、オルデニズとの往復便もあるらしい。
※因みに、「koy(キョイ)」というのがトルコ語で「町」という意味なので、町の名前自体は「Kaya」という。
カヤキョイで降りると、こんな全く人気のない場所に降ろされるので、マジで不安になるが大丈夫ですよ。周辺を少し探せば冒頭の青い看板あるので。帰りもここで、バスが来たら「フェティエ?」と聞けば大丈夫。
ただ本当に全然バス来ない。暇すぎる。
カヤキョイの入り口には商魂逞しいおばちゃんの店がある。一見無人のお土産売り場か?と眺めているとふいに出て来て、謎にマグネットや鳥の笛を買ってしまい、レストランに入ってお茶を飲んでしまい、お茶を飲んでいる間にも自分が編んだレースの鍋敷きとか営業される。マグネットは今も私の家の冷蔵庫にくっついてる。机に鳥の笛もある。これもバスの時間が全くわからない、周辺に殆ど何もないという現象が為せる技。
この人間には殆ど合わなかったが、このアヒル達や犬には遭遇した。
<おまけ①>
フェティエのドルムシュ乗り場で来るバスに「カヤキョイ?」と運ちゃんにちょこちょこ聞いていると、イスタンブールから観光で来たトルコ人夫婦に「まさか全部のバスに聞いてまわってるんか」と笑われる。「うむ、だってよくわからんからな(開き直り)」と答えると、「まさにそうだ、そう思う、わからない、サインもない」と旦那さんが急に真面目な顔になる。
彼はこれを「ビレッジ思考」と呼んだ。ビレッジピープルみたい・・・(=´∀`)
通りや店の名前など、オフィシャルの名前と地元民の呼び方が違う、しかも地元民の通称が正しくそれが当たり前だと思っていて、その土地を知らない人は困ってしまうという。
この地方特有のビレッジ思考はどうにかならんもんかと。
「日本も一緒よ〜」と笑っていたら、「KAYA」とでっかく書いてあるバスが来たので、「これだーーーーー!!」と3人で乗り込む。
「カヤキョイの歴史は知ってる?」「帰り方わかる?」などなど、ご夫婦は親切にしてくださり、最後にはトルコのゴマぱんを買ってくれた。コレ美味しいんよね。完全に子供扱いしてくださるのはとてもありがたいのだが私もう30半ばです。
<おまけ②>
カヤキョイから、強行突破でヒサルニュ行きのバス→乗り継いでオルデニズビーチ→バタフライバレーへ。
少しパラグライダーやっている人はいたが、オフシーズンなので流石に殆ど人いない。
流石にね、バスの時間もロクに確定してないのに同日で行くのはやめたほうがいい。ギリギリいけたけど、オフシーズンで帰りの最終バスの時間がとっても早く、危うく山の中に置き去りにされる所だったよ。