【香港】九龍城塞公園で妄想 & 香港のオススメ映画館

1997年香港返還の年、世界から惜しまれつつ取り壊された「九龍城」

※九龍城自体の歴史や詳細の説明は世の中に沢山ありますのでここでは省きます

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イギリス統治時代、古い歴史のあるこの城部分だけはイギリスは「いらん」と放棄、香港の中で法律的に孤島と化したこの場所は、本当に事実上の「無法地帯」であった。土地代の高い香港で、流入してきた人々は勝手に違法増築を繰り返し、まさに迷宮の如き建築物が形成された。

よく人々は九龍城を語る時、その外観も相まって「東洋最大の魔窟」と呼ぶ。確かにどこの国の法律も適用されない為、犯罪者が逃げ込んだり、麻薬関係マフィア関係どうのこうのは多少あったらしい。しかしながら、全てそういう人々だった訳ではなく、大半は、ここだけ土地代が安いので、集まって暮らしている一般庶民の人々。これだけ増築しているので日光なんて差さないのだが、自警団を作り、比較的日当たりの良い中央部分には、老人ホームや学校まであった。子供とお年寄りに優しい!!

全景図。凄まじい。なんじゃこりゃ。

歯医者と麺製造工場が異常に多かったようである。

私は九龍城が存在している頃はまだ子供で、自由がなかったのが残念でなりません。ある頃に行きたかったよ…!!

今は取り壊された跡地が公園になってるそうなので行ってみましょう。

「九龍城塞公園」

とっても大きい公園。整備されていて綺麗。

子供達が遊具で遊んだり、大人がバドミントンしたり、ランニングをしたりしている。健康的で健全な雰囲気である。いやあ九龍城があった面影など影も形もなし。

中央部分の城壁に囲まれている所がメインで、少し資料もある。

入るとこの石碑の裏側にジオラマがある。

これ実物は真っ黒。(露出に失敗した)

さらにこの奥には簡単な資料館と、当時の様子が少しわかるエキシビジョンがある。エキシビジョン自体は広東語なので全くもって意味不明だけども、大きく壁に貼られた写真と当時の人々のリアルな会話が流れるので、どこかノスタルジック。

自分が映り、九龍城の屋上や当時の生活の中に入り込んで見えるような映像もある。(大変ちゃっちいけども。)

残された九龍城南門跡。すごい古代遺跡みたいな貫禄を感じるな…20年前やそこらなのに…インフラとかもそこまで整ってはいなかったらしいから、資材等の劣化も激しかったのかもな〜

少し九龍城の雰囲気を感じられる場所であった。

今まで迷っていたけど、やっぱり帰ったら写真集買おうと思いました。

<香港映画編>

香港に来たのだから、香港映画観よう!といくつかある映画館情報を頼りに周る。スクリーンの数がそれ程多くないので、探して行ってみても、見たいのがないと外れである。いやさ、香港まできてスパイダーマン観てもしょうがないじゃん。

個人的にとても良いと思って鑑賞したのがこちらの映画館。

「Broadway Cinematheque」(百老匯電影中心)

メジャー路線!というより、少しマニアックなのも好きな人向け。

カフェや雑貨屋、本屋が併設されている。今時のシンプル路線でオシャレな感じである。

ここで、「香港製造(Made in Hong Kong)」というそんまんまのタイトルに惹かれ、観てみることにした。本当はジャッキーチェンが、ごちゃごちゃした街中を走りまくり、屋台のビニール屋根の上に落っこちる系の分かりやすいアクションが観たかったが、そういうのなかったもんでね。

中国語と英語の2つの字幕が出る映画で、20年前に公開されたものの修正版。昔の映画だが、見たことないので見ることに。土曜日だった為か、会場はほぼ満席。

どうやらプロデューサーにアンディ・ラウがいる。男臭くて個人的に結構好きである。

ストーリーは、香港で、若いチンピラの男の子が金貸しの悪いやつの下っ端で取り立てをしていて、そこに若くてもうすぐ死ぬ病気の、ちょっと生意気なかわいい女の子が現れ恋に落ちるという、なんともありがちなストーリーであった。ただ亜熱帯特有の香港の、雰囲気が焼け付くような、肌にべったり貼りつくような感じの印象で、聞こえてくるセリフの声の広東語の音とかもあり、それが独特の空気を作り出していると思う。画面がちょっと薄暗くて映るシーンが小汚い。荒っぽい。そして主人公不幸すぎ。

この映画の感じは、中国映画とはまた違う、イギリスから返還された年の映画なので、「香港」の雰囲気そのまんまなのだろう。

香港人の皆さんは時々笑っていて盛り上がり、最後はあちこちからジュルッジュルズビビーと鼻をすする音が会場に響いていた。かわいい。私は残念ながら字幕を追うのに必死で、完全にどっぷりストーリーに入り込むことができなかったのでとても勿体ない。でもいい映画でした。

香港行ったら映画見るのいいと思いますよ〜

<おまけ>

私と宿で同室で長期滞在し、香港で仕事をしているインドネシア人のトゥリと仲良くなった。明るく陽気でよく笑う30代前半の女性であった。激辛ビラニ(焼き飯)が大好き。インドネシアには4年帰っていないとのことで、理由を聞いたら、結婚する予定だった彼氏が他の女性を妊娠させてしまい、そっちと結婚しちゃったから帰りたくないとのこと。まあ、全く聞いたことない話という訳ではないが、ヘビーである。世界のどの国でも、妙齢の女は何かしらあるもんなんですな。「結婚したいよーー」とトゥリは言う。

今はオーストラリア人の彼氏がいて、もうすぐ会いに来てくれるの!と楽しそうであった。よかったなあ。願わくば彼氏よ、トゥリを香港現地妻とかそういう酷いことするなよ。幸せにしてくださいよ。

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