【アウランガバード】雨季にエローラ遺跡行くとモテる

ムンバイから電車で、「アウランガバード」という街にやってきました。

世界遺産のエローラ遺跡を見る為である。遺跡ひさびさ!

エローラは、アジャンタとセットで観光するツアーが多いが、結構実は離れている。エローラはこのアウランガバードから1時間で行けるのだが、アジャンタは片道4時間かかるのである(ジャルガオンという街が最寄り)。

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ムンバイで、宿のスタッフさんに、「アジャンタとエローラ行く」と言ったら、「んーまあ見たければいいけど、そこまででもないならエローラだけ見ればいいよ。アジャンタ遠いわ。しかも2つ共結構似てるし。2つ行ったら入場料高えよ。1箇所500ルピーもするぜ。

厳密に言うとそれぞれウリが違うので見所も違うのだが、平気で1つはそんなに見なくてもいいと言ってくるのが正直大変新鮮である。インドの人がそういうならそうしよっかな、早起きするのも移動して宿探すのも面倒だしな。以前から行きたかった2つの内1つをアッサリやめる自分もどうかと思うが、結構この時点でインドに体力・精神共に削られ始めていたので、今回はエローラだけにした。

本当、インドは若いうち、体力のあるうちに行った方がいいですよ。楽しいけど大変ですよ。この国は。

エローラは5〜7世紀の間に作られ始め、1つの巨大な岩から削り出された傑作である。東から仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教の遺跡で、東〜西へ向かって新しくなっていく。機械を使わず、全て人間の手でノミとカナヅチで掘られている。100年以上かかって作ったそうな。すごい。

現在でも大幅に破壊されずに残っているというのも大変貴重。宗教に寛容なインド。

さて到着し、入場口へ向かう途中から、家族連れや若い男性グループがちょいちょい話しかけてきて、「一緒に写真撮って」と言ってくる。最初は「お金を要求されるのか?新手か?」と警戒していたが、全くそんなことはなく、自分の携帯で好きなようにセルフィーで撮ったりして、「ありがとう!」と去って行く。

入り口付近には、この白い毛のサルが大量にいる。写真撮影していたら後ろから近づかれ、バナナを持っていた私は彼らに追い詰められ、「それをこっちに渡さなきゃどうなるか分かってるかオマエ」という視線を送られる。周りの人々も、「渡した方がいい…」と言うので仕方なく献上。食べ物持ってエローラ入るの危ないです。

入場し、向かって右側の東の石窟から順に見て回る。遺跡はすごいんですけどね。1つ出るたびに、

「わあああーーーー一緒に写真撮りたいーーー」

子供が群がってくる。

えっ なにこれ?なんで?世界遺産だし日本でも有名だから、日本人なんて珍しくもないでしょうよ?

流行っているらしいポーズ

後で聞いた所、現在インドは雨季でオフシーズンなので、観光客は少ない。その為、人懐っこいインド人は、あまり普段の生活では見ない東洋人を珍しがって寄ってくるのである。

人生でここまで人に「一緒に写真撮ってください」なんて言われたことないし、これからもないであろう。ここはもう振り切って、私を求めるファン達に応えるしかあるまい。

調子にのった私は全てのオファーに応じ、相当数のインド人と写真に写った。1人と撮ってると、あっ!と遠くから別の家族に目を付けられ、人が人を呼び、延々と写真を撮る羽目になる。

…全然進まねえ。

遺跡を見る時間を3-4時間位と見通していたのに、半分も見ていない状態で2時間が経過。おいおいおいコレ全部観れる?大丈夫かしら?

家族連れ、子供の集団、学生さん、お兄ちゃん達のグループ。

物凄くノリが良い

うむ、ありがたいけどね、全然遺跡見れないわ。

とあるおじさんが、そっと私に話しかけてきた。

「家族連れはいいよ、単に一緒に撮りたいというだけで、いい人たちだから。でも若い男とかは一緒に写らない方がいい。フェイスブックとかに、”彼女です”と勝手に写真UPされるぞ。

…それは一体…誰得なんだろうか…?そんなすぐバレる嘘をインドの若者は友達に対してつくのか?そうまでして見栄を張りたいのか?そして私は30過ぎなのに、それでいいのか? ってかもう遅いわ。散々撮ったわ。来る人万遍なく応じたわ。人数なんざ覚えていないくらいに。

「日本人の友達」と、リキシャ運転手やら旅行会社の客引きが画像を使ったりするのかもしれんので、日本人を騙すのに悪用されるのは嫌であるが、今時たかが顔写真1つで信用してしまう人もいるまいと思うことにする。

なので、私の顔写真がインドの若者のフェイスブックに「彼女」として大量にUPされているかもしれません。なにそれ笑える。調べる術もないし、向こうは私の名前も知らんのでどうしようもないですが。

今更ですがエローラの写真。

ここは本当に凄い。本当にコレ人の手だけで作ったのか…人力の傑作。

因みにインドの皆さんは遺跡と写真撮る時もフランクである

なにそのポーズ

お勧めはエローラ最大の見所、カイラーサナータ寺院の後ろにある小山の上から見る景色。下には寺院、遠くの美しい緑も見渡せる絶景。

この寺院の向かって右側に上に登る階段がある。滑りやすい上に手すり等一切なく、転げ落ちたら死ぬ高さなので注意。

そんな状況だったので、仏教ゾーン、ヒンドゥ教ゾーンは観られたが、少し離れたジャイナ教ゾーンは見ることができずに閉館。あー…まいっか。

いやあ凄いモテ期だったな。一生分のモテ運使い果たしたんじゃなかろうか。雨季にエローラ遺跡行ったら、本当に東洋人は人気者になれます。全部の撮影に応えるもよし、適度に断るもよし、全て断るのもいいでしょう。遺跡観る時間なくなるので適当に。

<行き方>

アウランガバードの「セントラルバスターミナル」からバスで1時間弱。33ルピー。「エローラ行きたい」と言いまくればOK。「12番プラットフォームだよ!」と言われたが、そもそもバスが並ぶ中、プラットフォームの表記番号が無いので無意味。

空中分解するのではないかと心配になるバス

道中はエローラ以外にも面白そうな遺跡があるので、朝早く行っていろいろ他も観ると楽しいと思います。

<おまけ>

アウランガバードのバス停の近くで食堂に入ると、「同じバスにいたよね」と20代男性が声をかけてきた。長髪にヒゲのいかにもな風貌の上海出身の中国人。西回りで世界旅行中だと言う。凄くインドに馴染んでいる。手でカレー食べるの上手いし。日本から離れて行く程、”東洋人”という括りで見られ、自分もそう認識するので、見た目がかなり近いだけで仲間意識が芽生える。単純。

一緒のテーブルで食べたが、彼から声をかけてきた割に、たまに小声でボソボソと喋るのみという、物凄く無口な人であった。…中国人で小声で無口な人初めてあったわ。考えてみれば当然だけど、13億人もいれば皆が皆同じ性格じゃないよね。私は一生懸命に質問して話を繋ごうとしてしまうタイプなので、イマイチカレーの味も分からずに食事は終了。お互い気をつけようね〜と言って別れた。…なんだったんだ一体。ちょっと疲れたよ。

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